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JAL再生 稲盛さんはやはり素晴らしい

KDDIJAL日本航空)を知らない日本人はいないと思います。そんなKDDIの創設者でJAL名誉会長は稲盛和夫さんです。稲盛さんは数々の企業を日本の代表的な企業にしているため、JAL経営破綻後の再生の銘を受けました。日本の大手企業であるJALが経営破綻したことは衝撃で、さらに異例のスピードで再生したで大きな衝撃をあたえました。JAL再生は稲盛さんの経営手腕の凄さを強調しています。JAL再上場以前の再上場までの最短は7年のところ、JALはわずか3年で再上場する異例のスピードでした。再生するまでの稲盛さんとJAL社員の取り組みが多く書かれています。より良い企業として生まれ変わる為に稲盛さんが教え続けたことは「人の心」を大切にすることでした。

 

固定概念を疑う。大手は潰れない?

JALは倒産する前日まで社員を含めてほぼ全員が倒産するとは思っていなかったそうです。株主になって当期純利益などをしっかりと見ていない人にとっては赤字が続いているとは思いも寄らないですよね。倒産したことで社員の意識が変わったのかというとそうではありません。倒産しても尚「大手は潰れない、安心」「新品が良くて、中古ダメ」という風潮は変わりませんでした。特に管理職の方や年配の方の意識は変わらなかったようです。稲盛さんは指南役としてリーダーの意識改革に取り組みました。様々な取り組みを徹底的にやることで会社全体に共有の意識を育みました。

  • 価値観の共有
  • 現場の経営への参加
  • 経営と現場の距離感
  • 顧客視点
  • 現場のリーダーシップ
  • 横のリーダーシップ

共通の認識を育んだ理由は、稲盛さんが最も大切にしていたことが「人の心」だからです。会社は一人ひとりの従業員によって出来上がっているため、一人一人が良い方向を向いている必要がある。稲盛さんはお金のやりくりを改善することでJALを再生したのではなく、従業員の心を変えることでJALを再生させたのです。


働くとは?

どうして働くのでしょうか。社会貢献のため、お金のため、自己成長のためなど色々あります。なぜ働くのかは3つの質問に対する答えを考えることはっきりとします。

  • なぜ自分はいまの会社にいるのか?
  • 会社が目指しているものは何か?
  • 会社は自分に対して何を期待しているか?

自己分析をする際に聞かれる質問でもあります。私自身答えが明確に出せていません。今の会社で正解なのか、転職した方がいいのかは判断がついていないため考えるきっかけとして読書をしています。3つの質問を考える中で、自分自身が今していることが稲盛さんの考え方と一致しているのか考えることも効果的です。

  • 「小善は大悪に似たり、大善は非常に似たり」
  • 「君の大義はなんだ?」
  • 「人間として何が正しいかで判断する」

稲盛さんの考え方に対して、私自身が仕事をする大義はなんなのだろうか?と考えてみました。私の場合は、自分の学習した・実行したことで誰かの健康の悩みを減らすことです。新しい薬を世の中に提供することは私自身の大義と相違がないと感じました。しかし最善の方法であるかは今後も考え続けていく必要があります。

 

自分が信じる方の言葉を浴び続ける。

稲盛さんはリーダーを育てる為にほぼ毎日、リーダー研修を設定しました。初めの内は反発も大きかったそうです。しかし稲盛さんが大義を語り続けることでリーダーたちは稲盛さんの言葉が頭の中にその言葉がこびりついていきました。一般人がこびりつくほど人から話を聞く機会はあまりありません。私たちは本やYouTubeを活用することでその人の言葉をこびりつかせることは可能です。私は、両学長と大愚和尚の言葉を浴び続けています。

youtu.be

 

sakashin.hatenadiary.com

 

本当のサービスを提供する

多くの仕事でマニュアルがあるのではないでしょうか。マニュアルには二つあります。

  • 約束事や教訓として社会的に定められたもの
  • 自然科学的な根拠に基づいて定められたもの 

どちらのマニュアルも目的は失敗を避けるためです。後者の根拠に基づくものは自己判断で解決してはいけません。なぜなら重大な失敗を引き起こす可能性が高いからです。

本当のサービスはマニュアルでは生まれない

追加料金のサービスを存分に堪能できなった方からフライト中にクレームが無かったため返金すべきかが議論されたそうです。マニュアル通りの行動であれば返金はあり得ません。しかし稲盛さんの考え方では明らかにサービスを担当出来ていないお客様に従業員が声をかけなかったことに対してお詫びとして返金すべきと判断しています。
マニュアル通りに言われたことだけをやり続けるのはサービスではないのです。何か判断をする際にマニュアルを確認してマニュアル通りに対応してしまうことが多くなっています。自分の成長や相手に対してより良いものを提供できるように自分で判断して行動を選択していく鍛錬が仕事上で必要ですね。

共通の顧客を意識することで部門間のサービスを向上させる

営業部と技術部間での依頼に対して1対1の対応しかこれまでなかったところ搭乗者によりよりサービスを提供するということをリーダー達が意識することで、1に対して10の対応をすることを厭わなくなったそうです。先日、電車の中で「あいつら営業のことがわかってない。営業を経験していないやつらの言うことは検討はずれだ」と愚痴をこぼしている方がいらっしゃいました。私はその愚痴を聞きながら部門間の共通認識や共有の顧客へのサービスがあまりない会社なのだと感じました。仕事をする上で共通の敵に対して愚痴をこぼすことがあります。しかし、今後働いていく中では愚痴ではなく、いかに良いものを提供できるかを話し合える仕事や同僚を探したいです。

 さらにおすすめ。辛抱強いバカになれ

稲盛さんとiPS細胞で有名な京都大学の山中教授の対談の本です。レジリエンス(回復力)についても触れられていますのでおすすめです。

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