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幸せってなんだっけ?脳内物質から考える

どのような状態になっていると「幸福」でしょうか。

健康、愛情、お金と人それぞれ考え方があると思います。

精神科医が見つけた3つの幸福(著:樺沢紫苑)」では脳内物質の観点から「幸福」について考えています。脳内物質の観点から考えると何よりも先にまず、セロトニン的幸福が重要です。セロトニン的幸福」は心と体の健康です。「セロトニン的幸福」は、しっかり寝て、適度な運動をする規則正しい生活で得ることが出来ます。毎朝カーテンを開けて太陽の光を感じ、窓を開けて風を感じることで「セロトニン的幸福」を得ることが出来るのです。

次にオキシトシン的幸福も大切です。家族や恋人との繋がりから得られる幸福がオキシトシン的幸福」です。

しかしこんなことよりも、バリバリ仕事をして稼ぎ、刺激のある事を思う存分する方が幸せのイメージに近いと考える方もいらっしゃるでしょう。何かをやり遂げたことに対する興奮は、一時的なものです。一時的な興奮はドーパミン的幸福」ドーパミンの興奮はすぐに慣れて、さらに強い刺激を求めることになります。樺沢先生曰く、依存症に似ているそうです。ドーパミン的幸福」を追い求めると幸せになるどころか、鬱や生活習慣病になる人が多いことも指摘してます。

セロトニン的幸福」が最も重要で、「ドーパミン的幸福」は生活のアクセントと考えることが幸福の第一歩です。

 

 

 

セロトニン的幸福は心と体の健康:基盤

セロトニン

セロトニンは、必須アミノ酸トリプトファンから生合成される脳内の神経伝達物質のひとつ。ヒトではドパミンノルアドレナリンを制御し精神を安定させる働きをするほか、生体リズム・神経内分泌・睡眠・体温調節などに関与する。
セロトニン - Wikipedia

 

セロトニンは体内リズムを調整している脳内物質のひとつです。うつ病にも関連していると考えられており、とても重要な脳内物質です。セロトニン的幸福とは、リラックスしている状態をイメージしています。心地がいい、さわやかだと感じることが幸福への第一歩となります。

逆に毎朝起きるのが苦しいと感じる時は何かがおかしいと疑うべきだとも指摘しています。

朝散歩して心地がいいと感じる気持ちが毎日続けば、幸せな一生になります。

 

オキシトシン的幸福はつながりと愛:基盤

オキシトシン

オキシトシンには末梢組織で働くホルモンとしての作用、中枢神経での神経伝達物質としての作用がある。末梢組織では主に平滑筋の収縮に関与し、分娩時に子宮収縮させる。また乳腺の筋線維を収縮させて乳汁分泌を促すなどの働きを持つ。視床下部の室傍核 (PVN) や視索上核 (SON) にあるニューロンから分泌され、下垂体後葉をはじめ様々な脳の部位に作用し機能を調節している。
オキシトシン - Wikipedia

 

オキシトシン的幸福とは、他者との交流によって楽しい、安らぐと感じる状態をイメージしています。家族や恋人、友人、趣味の仲間、同僚、ペットなどとの触れ合いによって私たちは幸福を感じています。近年では人間関係が薄くなり、孤立する人が増えています。誰かとつながっていることは幸福の基盤のひとつです。

職場の人間関係が良好であれば、ストレスは少なく幸せな生活を送ることができます。しかし職場は20歳~60歳までの一時的な期間の人間関係であることが多いため注意が必要です。職場での人間関係の構築のために毎晩のように遅くまで残業し、家族と疎遠になることは幸せから遠ざかってしまいます。

私たちが最も重要視すべきはパートナーや家族との関係であり、家族の次に友達、最後に職場の人間関係です。取引先に毎日言っている「ありがとう」を家族にも言うべきです。

 

ドーパミン的幸福はお金、成功:扱い注意

ドーパミン
ドーパミンは、中枢神経系に存在する神経伝達物質で、アドレナリン、ノルアドレナリンの前駆体でもある。運動調節、ホルモン調節、快の感情、意欲、学習などに関わる。

ドーパミン - Wikipedia

 

ドーパミンは上手く使いこなせば、私たちの自己成長と成功を加速させます。

しかし、セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福にはない注意点があります。
それは、ドーパミン的幸福は逓減するということです。つまりドーパミン的幸福は同じ行動では慣れてしまい、幸福を感じられなくなるということです。どれだけ強いドーパミン的幸福でも2~3年で慣れてしまいます。

さらに強い興奮を求めて、頑張り過ぎないことが大切です。体を壊すとセロトニン的幸福が得られにくくなってしまいます。

 

ドーパミン的幸福と上手く付き合うには

ドーパミン的幸福は何かを成し遂げたことで得られます。「数字の増減」や「成果」「結果」に対して私たちは幸福感を得ることができます。しかしもっと強い刺激を求めて満足できなくなるのが特徴です。

ドーパミン的幸福と上手く付き合うには、小さな成果を自覚することが大切です。ドーパミンは何か新しいことに挑戦している時に放出されます。何かやり遂げた大きな成功でなくても、成功を求めて挑戦している中で一つ一つ出来ていくことを実感することでもドーパミンが放出されます。

小さく出来ていることを自覚することこそがドーパミンと上手く付き合うコツです。

 

優先度は①セロトニン的幸福②オキシトシン的幸福③ドーパミン的幸福

脳内物質の観点から幸福を考えた時、優先度があります。

まずセロトニン的幸福

次にオキシトシン的幸福

最後にドーパミン的幸福

それぞれの幸福が切り離せるものではありません。
しかし、ドーパミン的幸福を求めるあまりセロトニン的幸福、オキシトシン的幸福がおろそかになってはいけません。

それぞれの幸福のバランスを整えながら自分なりの幸福を見つけていくことが大切だと考えさせられる1冊です。

 

実践したい幸福の形

本書を読んで私自身が実践していきたい形があります。

毎朝カーテンを開けて朝の光を感じ、ベランダの植木に水をあげます。そして朝ごはんを用意して、妻と朝食をとります。その後出勤し、仕事を頑張り定時にあがります。21時までには夕食をとり、ゆっくりと過ごした後、日を跨ぐまでには就寝できる状態にしておきます。

仕事はあくまでもドーパミン的幸福を得る為に行っているので、朝と夕方の時間が浸食されないようにコントロールしていきたいです。朝カーテンを開けて「今日も一日気持ちよく過ごそう!」と思えなくなった時は、まず働き方を見直していきたいと思います。

 

それでは、また。

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